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と、その時、
ピタッ
と、激しく扉をたたき続けていた少女の手が止まった。
それから少女がひどくおびえた様子でゆっくりと後ろを振り返る。
すると、少女のすぐ後ろに、背筋も凍りつくような冷酷な笑みを浮かべた、あの男が、斧を大きく振り被りながら、立っていた。
「だから絶対に逃げられないと言っただろう」
男がそう言ったその次の瞬間、斧が、月の光を反射して、ギラリと、一瞬、不気味に光ったかと思うと、少女の生首がドスンと床の上へと落ちた。
そのままそれはコロコロと床の上を転がっていく。
同時に、少女の胴体が、首を切り落とされた傷口から噴水のように血を吹き上げながら、床の上へと倒れた。
またたくまに辺り一面が血の海に沈んでいく。
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