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第8章 暗い日曜日
その日は何事もなかったように
そのまま家に戻った。
「早かったわね。ご飯食べた?」
「……うん」
「どうしたの?」
「泳ぎすぎて疲れたんだ。もう寝る」
家族の誰とも顔を合わせられなくて
すぐに部屋へ逃げ込んだけど。
結局。
僕は食べることも眠ることもできず。
だからと言って
何も手につかなかった。
僕の世界は突然
何もかもが覆ってしまったようだった。
肌で感じたものだけがリアルで。
それ以外
何の意味もなさない。
そんな気がして凄く怖かった。
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