18(承前)

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「さあ、いけ。おれも待ち伏せをかける地点に移動する。絶対にやつらに見つかるなよ」  タツオはひと言返すのが精いっぱいだった。 「ああ、そっちもがんばれ」  テルは2丁の自動小銃を両手にかまえて不敵に笑った。 「思い切り派手に散ってみせるぜ」  3名の候補生はうなずきあうと、二手に分かれた。一方は逃れようのない死地へ、もう一方は意表をつく敵部隊突破を狙って。  その先に生き残りへの希望がほんとうにあるのか、タツオにはわからなかった。
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