第1章 俺の運命

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「若菜、なにがあったんか調べてぇな」 元俺のスマホを眺めながら若菜が言った。 「自分のスマホ使えばいいじゃん」 あ、また間違えた。 関西弁だと自分って相手のことだった。 「はい、iPhone借りんでー」 若菜は俺のかばんのポケットからiPhoneを出した。 Siriに話しかける若菜を横目に、俺はいま起こったことを考えた。 あの爆発音になにか隠されているのは確実。 でも、手掛かりはなに1つとしてない。 俺は、頭を抱えた。 「特にニュースにもなってないよ」 ということは、政府や警察、俺の嫌いなマスゴミが結託して、情報操作を行っている。 少なくとも、俺と若菜になにか秘密がある。 「とりあえず、バス乗るのも面倒だから、丹生が丘の駅まで歩くか」 俺がそういうと、若菜は俺の手を引いて歩き出した。 なんだかんだで、若菜のフォローが上手かった。 でも、このスカートはやっぱり慣れない。 風がやたら足元を通り抜けて、寒い。 でも、夏はかなり涼しそうだった。 暑すぎるスラックスの存在を考えると。
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