10人が本棚に入れています
本棚に追加
/595ページ
声を出そうとして、
周囲に誰も居ない事に気が付いた。
ママ……ママはどこ?パパは?おにいちゃんは?
少年の胸はざわついた。
こわいよ……こわいよ
ひとりぼっちじゃやだよ!!
急いで身体を起こそうとした。
ビリッと全身に痛みが走る。
いたいよぉ…おきられない……たすけて……ママ。
少年には自分の置かれていた状況が理解出来なかった。
痛さと恐怖で、
再び閉じられた目尻から涙が溢れ伝って落ちた。
こわいよぉ…。
ベットに寝ていた少年の耳に、
カチャッと小さくドアの開く音が聞こえた。
少年は痛さに耐えながらも、
音のした方向に体を向けようとした。
最初のコメントを投稿しよう!