10人が本棚に入れています
本棚に追加
/595ページ
看護士の声は震えていた。
「だからね、
今、
お医者さん呼んでくるから、
大人しく寝ててね」
「……うん」
安心したのか、
言い終わらないうちに男の子はまた、
眠りに落ちていった。
眠ったのを確認した看護士の頬を、
涙が伝って落ちた。
こんなに小さいのに、
一人ぼっちになってしまったなんて……何も悪くないのに神様は酷いわ……。
看護士はもう一度布団をかけ直すと涙を拭き、
少年を起こさないように静かにドアを開け病室を出た。
最初のコメントを投稿しよう!