2人が本棚に入れています
本棚に追加
「うらぁ!」
聖夜が、子供向けの劇とは思えない豪快なパンチで、鬼を捩じ伏せる。
「はっはっはー!…次はどいつだ!」
あの子…完璧に台詞忘れてるわね…。
見てる人も、この劇が「桃太郎」だと言うことを忘れそうになっているんじゃないかしら…。
「…!」
…それにしても聖夜…顔が怖くなっているわ。
「…っ!(よけろよ!よけろよっ!ゼッタイによけろよっ!?!?)」
そんなに心配しなくても避けてくれるから…。
(と言うか、聖夜に当てるつもりが無いんだから、当たる筈も無いんだけど…そこを最後まで心配する辺りが聖夜よね…。可愛いんだけど。)
「おらおらー!行くぜ行くぜ行くぜーぁ!!」
目の前の敵に刀を刺したかと思うと、次の瞬間には後ろへ鋭い回し蹴りを繰り出し、何と無くバック転をしながら刀を回収して、口に咥えて飛び上がり、鬼を叩き斬る。
「ぁおーーーん!」
完全に狼男になってるわよ、聖夜…。
最初のコメントを投稿しよう!