彼の事情⑥

2/4
前へ
/151ページ
次へ
朱里に会いに行けと煩い母親に辟易していた 破談になったのを聞いたのはやはり母親からだった 朱里の両親は相手が何故心変わりしたのかと落胆した様子だと・・・ 『朱里にベタ惚れだと思ったけどな・・・』 病院での俺の対応が悪かったのか・・・ 責任の一端が自分にあるようで何と言えばいいのか思い付かず朱里に中々連絡できずにいた矢先だった 『坂井さんの携帯ですか?結城と申しますが・・・・』 いきなりかかってきた電話に驚いていた 連絡先は教えたがまさか連絡が来るとは思っていない しかも破談になったのなら尚更だ 何か恨み言でも言われるのかと構えていた 『・・・はい』 『突然すみません・・・少し話せますか?』
/151ページ

最初のコメントを投稿しよう!

438人が本棚に入れています
本棚に追加