彼の事情⑥

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『朱里と会ってますか?』 『いえ・・・』 『やっぱり・・・予感というより確信してましたけど朱里から連絡はやはり無いんですね・・』 『はい・・・』 『貴方はこのままでいるつもりですか?』 『朱里から連絡してこないということは、まだ気持ちの整理が必要じゃないかと・・』 『また、モタモタしている間に俺みたいなのが出てくるとは思わないんですか?貴方達はいつまで友達拗らせるつもりなんですか・・・』 結城は溜め息をつくと言葉を続けた 『俺みたいのが付け入る隙を作らせてるのは貴方にも原因がありますよ』 一番の原因は素直にならない朱里にあると思うと・・ 『でも・・』 『俺結婚するんですよ・・元々親の決めた婚約者はいたんですけど、朱里を見つけてふらついた俺を待っていたようで・・泣かれて・・まぁ俺も幸せに気付かなかった馬鹿者ですけど、貴方達はそれ以上の馬鹿者ですね・・』
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