176人が本棚に入れています
本棚に追加
和典の存在も嬉しかった。
キヨ子は一人で仕事をしていた。
まだもう少し
頑張れると思っていた。
首には携帯電話がぶら下がっていた。
「何かあったらすぐに電話してよ、
どんなことでも」
瞳が首に掛けたのだ。
キヨ子は操作の仕方を忘れていた。
仕事が一段落してキヨ子はお茶を飲んだ。
足元でゲンが横になった。
「お母さん、
手伝うから、
それともお昼にする?」
幸子がやって来た。
キヨ子は満面の笑みをたたえて幸子を迎えた。
キヨ子の人生と命を懸けて守ったかぐや姫だった。
「お茶飲もうか」
二人は並んで座った。
すみません、
とフロントから声が聞こえた、
幸子が応対した。
最初のコメントを投稿しよう!