第3章 次世代の司令官

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「ほう、ミハイル。その良い方法というのを聞こうじゃないか。何か良い考えが浮かんだようだね」 ジェニーはその可愛い顔にいたずらっ子のような悪い顔を作って言う。 「はい、浮かびました」 ミハイルのその言葉にジェニーは同志を得たとばかりに喜んだ。 「ここ最近では稀にみる妙策かと。陛下」 「坊ちゃんだ、坊ちゃん」 二人のやり取りを横で聞いているイルマはため息をつく。またこの二人の茶番劇が始まった。二人でダイワークに乗り込んでダイワークを助けるとでも言い出すのだろう。 この二人は一緒になると手綱の利かない二頭引きの馬車のようになってしまう。そして二人が同じ方向に進めばすごい馬力が出るかもしれないが…… まず行く方向が合うことは無い。そして二人の方向が狂うと引かれている馬車は粉々に破壊されるだろう。 なんにしてもタチの悪い二人である。 「その妙策というのを早く言ってみてよ。ミハイル」 ジェニーは嬉しそうに聞いた。 「坊ちゃんが……」 「坊ちゃんが?」 「……赤毛の少将を妻に娶れば、万事解決です」 「なっ!?」 あまりのことにジェニーが大声を上げる!! 横で聞いていたシェルスターは目を丸くする。全然、万事解決ではない!!それでは、ダイワークは無くなるのでエランツォを連れて逃げろ と言った海賊ディーンとなんら変わらないではないか。
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