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その言葉を聞いてエランツォはガックリする。
「3人ともシャムシールを持って現れたが、お前が言うほど強くない」
この言い方から推測すると、地面に倒れている包帯男はアルバートがぶちのめしたのだろう。
「お前も逃げるなら今のうちだぞ」
アルバートは残った最後の包帯男に向かって言う。
「……」
アルバートの脅しに対して、包帯男は何も言わずに自身のシャムシールを構えた。
「ほほぅ、往生際が悪い奴だな」
せっかく現れたと思った紅い獅子が偽物だったことに腹をたてているアルバートは自慢のサーベルを構え直した。
そしてアルバートが鋭い斬撃を包帯男に繰り出す。
キンッ!!ギンッ!!
包帯男は巧みにシャムシールを操り、アルバートの斬撃を弾く!
「むぅっ!」
アルバートが微かに唸った。他の地面に伸びている包帯男とは一味違うと思ったのだろう。
すると包帯男がすかさず反撃に出た!!
それが速い!!
ギンッ!!ギンッ!!
「このやろ!!」
ブンッ!!
目の前の包帯男を嘘つきだと思っているアルバートは頭に血をのぼらせて怒る!!
アルバートは大上段からサーベルを振り下ろした!!
ギンッ!!
包帯男がそれを巧みに受ける!!
そして鋭い突きをアルバートに見舞う!!
「こなくそっ!!」
アルバートはそれを辛うじてかわした!!
アルバートが反撃に転じようとしたところでエランツォが声をかけた。
「待ってっ!!」
その声でアルバートと包帯男の二人は止まる。
「……」
「……」
エランツォが包帯男に近づいて来る。
驚いた表情でアルバートは呟いた。
「まさか、こいつは本当に紅い獅子なのか?」
「……」
包帯男は何も答えない。
エランツォは静かに近づいて来る。
「……」
包帯男の目の前に立ったエランツォは言った。
「あなたは誰?紅い獅子さんじゃないでしょ?」
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