第4章 よし!ダイワークに乗り込もう

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単純にジェニーは行きたいのだ。ドタバタ騒ぎが好きなのだから…… 自然に落ちている安全な栗を拾ったとしても、あえて火中に放り込んでから拾いたい性格なのだ。 だが、彼は一国の王である。簡単に行かせる訳にはいかない。 「やはり、俺が行くしかないようだな」 ミハイルが抜け駆けは許さないとばかりに言う。話がややこしくなるから止めて欲しい。 ミハイルはしたり顔で言う。 「一国の王が他国の海軍に所属するのはおかしいが、ソフィア海軍の俺がダイワーク海軍に所属するのならそんなにはおかしくないだろう?」 おかしいわ!!ボケ!! 「ミハイルが行くぐらいなら俺が行くよ」 「何をおっしゃいます。陛下!!陛下の想い人、私(わたくし)めが必ず守ります!!」 「……」 ややこしい二人のややこしい小競り合いが始まった。この悪ふざけはなかなか終わりそうにない。 「……カルファードかシヴァに行かせてはどうでしょうか?」 シェルスターのこの言葉にイルマ、ミハイル、ジェニーの三人が彼の顔を見る。 「いや、ソフィアとダイワークは同盟国ですし、少しぐらいの手助けはしてもいいと思います」 シェルスターの考えはこうだ。 ダイワークの新司令官育成作戦というのはよく分からないが、元から軍に所属していない者が、すぐに司令官になったりはしないだろう。しかし、普通は難しいはずのダイワーク軍に潜入することは出来るかもしれない。
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