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「宇野、これは要は知ってるのか。」
『いえ・・・鴻上くんには、少しだけ話しましたが。』
「そうか・・・だったら、要に言う必要はない。もし、あの男が、そんな話をしようとしたら、別の話にして要に知らせるな。」
『・・・いつまでも知らないではいられないと思いますが。』
「それだって、今はまだ早すぎるだろ。」
まだ喪があけてもいないのに。
そんな話をする神経が、信じられない。
『・・・わかりました。』
「・・・いつも、すまない。うまく、やってくれ。」
『・・・いいえ。』
電話を切って、ベッドに座り込む。
俺は頭を抱え込んだ。
俺はそばにいてやれない。だけど。
俺は、スマホを掴むと、メールを打ち始めた。
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