第1章

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健治「まあお前の言いたいことは分かるよ。俺だって最初は驚いた」 昌「ああ、話の流れからしてお前がその村で何日か過ごすんだろうなとは予想出来たが流石に一年もいたとは思わなかった。そして何よりおかしいのはGWの日数は八日間。お前はその期間に村で一年も暮らしたと言っていることになる」 健治「俺も色々あって沖縄に帰れたんだが、驚くことに現実じゃ三日しか経っていなかった。一応失踪扱いになってそれなりに騒ぎにはなってはいたが、いやいや本当に信じられなかった」 昌「・・・なあ健治、お前が体験したそれ・・・本当の話か?」 健治「そこは間違いない。なんだ疑っているのか?」 昌「疑いたくもなる。むしろこれは全て自分の創作でしたと言ってくれたほうがまだ信じられる」 健治「ところがどっこい事実だ。まあ俺自身絶対とは言い切れないところはある。なんせ失恋したんだ、そんな夢を歩きながら見たのかもしれない」 健治「だから信じられないというならそういう仮定の話で構わない。あくまでそういう世界なんだと思ってくれ。現実には有り得ないが、もしそうだとしたら・・・な」 昌「・・・まあ、聞き流す程度には聞くよ。ラーメンも奢ってもらったしな」
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