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それに対し、あたしはここまでの経緯をなるべくわかりやすく説明した。
それを聞いている最中、お母さんの表情は蝋人形みたいに白くなりあたしは今にも倒れるんじゃないかと不安になったりもしたのだけれど、
「……そう、ですか。そんなことが。……あの、もしよろしければ上がっていっていただけませんか? ちゃんとお礼もさせていただかないと」
全てを聞き終えた後にそう言って、あたしに中へ入るように促してきた。
「え? いえ、でも……」
「遠慮なさらずに。娘も、喜ぶと思いますから」
いきなりのことに戸惑うあたしへそう意味不明な言葉を告げ、中に入るようジェスチャーされる。
「は、はぁ……」
断りきれず、場に流されるように頷きあたしは恐る恐る玄関を潜った。
「……お邪魔します」
靴を脱ぎ、茶の間へ通されると、何故かそのまま更に奥にある座敷へと連れて行かれた。
そして、その座敷の一番奥にあるものを見た瞬間。
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