第1章

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俺は…ドライバー歴10年目のコンビニエンス・ストアー専属の宅配ドライバーだが? この仕事に付いて今年で3年目に成る!! 毎日…同じ受け持ちのルートを回り県内のコンビニに各品物を納めて居る!! その日も…集配場から品物をトラックに積込み県内の一番遠いコンビニ迄品物を届ける為H市を出発した!! 俺らの仕事は…時間との勝負だ!! ルートにも依るが…交通渋滞や事故等で遅れる事が有っても、必ずや品物を届ける事が使命である!! 無事故・無違反は当たり前で、その他のトラブル等も避けなければ成らない!! 俺はその日…30分程遅れて出発してT市を目指してトラックを走らせた!! 入社してから3年…同じ道・同じルートを走っている為、抜け道や裏道を熟視して渋滞等に対処していた!! 大体…何も無く、普通に走行すれば約1時簡半程の道程だ!! 俺ら仕事は…真夜中から朝方迄の間を主に走る!! 当然だが…夜道を走る為に気疲れする事が多い!! 体力的な仕事では無いが? 精神的な疲れが少し重荷に思える時も多々ある!! 俺は…予定通りT市のコンビニに付いて品物を卸し再びH市の集配場迄戻る為にトラックに乗り込みエンジンを掛けたが、このコンビニに着く少し前から小雨が振り出して居たが? ふと前を見た俺は…ライトに照された前に雨に濡れた女性が佇んで居る姿が見えた!? 俺は…まさか幽霊でも有るまいしと一瞬思いもしたが? トラックのドアを開けて佇んで居る女性に近付きどうしたのかと尋ねてみた!? 見ると…顔が蒼白く痩せた身体に血の気が無く其処に立っている事自体信じられない程憔悴していた為俺は訳を聞く前に助手席に招き入れ乾いたバスタオルを渡し髪の毛を拭くように言って暖房を上げた!! 5月とは言え…今日は少し肌寒い上に雨模様であり晴天では無かった!! 俺は…車内に備え付けのクスリ箱から体温計を取りだし女性に渡し測る様に言って後ろにある簡易ベッドに寝かせ薄手のタオルを掛けて休む様に言い聞かせた!! 女性は素直に聞くと…身体を横たえ簡易ベッドで深い眠りに入った様だが? 俺は…詳しく話を聞くのは彼女が体力を回復して話が出来る様に成ってからでも遅くはないと判断してトラックをH市の集配場に向けて走らせた!! 続く…
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