「おかえり」

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「おかえり」

「わ、わかりました。すぐに振り込みます」 そう言って受話器をガチャリと静かに置いた麻子(アサコ)の右手は、カタカタと小さく震えていた。 今し方、耳にした内容は、麻子の年老いた貧弱な心臓には耐え難いほど、衝撃的なものだった。
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