紫陽花の色

2/10
前へ
/10ページ
次へ
「お帰りなさい」 彼女は笑顔で俺を迎えてくれる 長距離トラックの運転手をしてる俺に初めての彼女が出来た アパートの近くにあるコンビニ店員だった人だ とても綺麗な人で、たまに見せる陰みたいところも俺は気に入っていた 「ただいま、ご飯できてる?」 「うん、今夜はカレーにしてみました」 彼女は近所の一軒家に住んでいる 詳しい事はまだ聞いて無いが、一度結婚をしている未亡人のようだ 彼女は週に何度かアパートに来てはご飯を作ってくれている 最近は毎晩のように来るようになった 「いつも、悪いね 家の方は大丈夫なのかな?」 「うん、ほら私独りだから 一緒にご飯食べてくれると嬉しくて」 彼女の笑顔を見てると幸せな気持ちになり、細かい事など気にしないでいた
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加