ケンカの代償

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「うるっせーな!お互いさまだろ!!」 「信じらんない!開きなおってるんじゃないわよ!!……もういい、もう顔も見たくない」 イラッとした私は、彼を部屋に残してバスルームへと向かった。 いつまでも終わりそうにない口喧嘩を無理やり中断して、頭を冷やすために冷水シャワーを浴びる。 もう何度目だろうか? こうやって彼とケンカをするのは。 付き合うようになって、週末にはお互いの部屋に泊まったりするようになり、ついには一緒に住むようになった。 一緒に生活するようになると、今まで見えてなかった部分が見えるようになってくる。 それは良い部分っていうよりは、悪い部分が多いような気がする。 『お互いさまなんだろうな』 きっと私だけじゃなくて彼も思っているだろうから、あんまり文句とか言わないようには気を付けてるつもり。 良い部分も悪い部分も含めて、彼のことを好きになったんだから。 共同生活をするからには、協調性がないといけないもんね。
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