盆帰り

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二階では、隆志おじさんと勉おじさんによく似たおじさんが年甲斐もなく相撲をとっていた。 どたんばたん、天井が響いてうるさい。 楽しそうなかけ声が階下まで響いてくる。 隆志おじさんは脳溢血で死ぬ。 勉さんおじさんに似たおじさんはなんで死んだのか分からない。 行方不明だったのは覚えている。 借金取りに追われて追われて、それからどうなったのか……、かわいそうな勉おじさん。 和室のさらに奥の部屋には、仏壇があって、仏さまに白いご飯が二つそなえられてた。 金色の足の長いご飯を盛る容器は、『ぶっぱんき』というらしい。 仏壇の両側には盆提灯。水色の光がくるくる回転して、とてもきれい。 その盆提灯の間で裏に住んでたおじさんが手を合わせて、何かお経みたいな言葉を口をもごもごさせて、いっしょうけんめいに唱えている。 おばあちゃんの遠い親戚らしいけど、よく知らない。 このおじさんも丸い顔のおばさんのあとに死ぬ。 確か糖尿病だった。 足の先が黒ずんで無くなって、肺に水がたまって、いつも苦しい苦しいって言ってた。 あまりお見舞いに行かなかったから、よく覚えてない。
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