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シゲサンの車は、クラウンだった。
千鳥足で車内に向かう。
皮の座席は冷たくなっていて、火照った体には心地よかった。
シゲサンも無言で運転席に乗り込む。
そして車は発進シタ。
頭の中はベロベロに酔っぱらっていたが、なんとなく帰り道が違うのが分かる。
でも酒のせいでそんな事はどうでも良かった。
…早く寝たい…。
すると車は大きな建物の中に入り停まった。
…ここどこだろ…。
するとシゲサンがアタシの方を見て優しく問いかけてきた。
【カリメロチャン…だいぶ酔っぱらってるカラ少しだけ休憩して帰ろうね。こんだけ酔っぱらってるのを家族の人に見つかったら怒られちゃうよ?】
…ん…。
お酒のせいで言葉がうまく話せないし、考えもまとまらない。
シゲサンはアタシを抱き抱え建物の中に入っていく。
色々な部屋の写真がついたパネルを適当に選びエレベーターでその部屋に向かう。
…ここどこなんだろ…。
ぼぉ━っとするだけで何が何だかワカラナイ。
部屋に入ると小さなテーブルとそれに見合う大きさのソファー。
そして奥にはとても大きなベッドがあった。
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