たったひとり #2

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【シンヤのご家族の連絡先知ってるかな…呼ばないといけないから。舞サンの連絡先は緊急連絡先に書いてあったからいいんだけど…家族の連絡先が一切書いてなくて。】 アタシは宮崎サンに連絡先を教えた。 こんな連絡ならいらない。 欲しくない。 アタシはシンクンと、もう片時も離れたくなかった。 だからシンクンのいる部屋に入った。 看護婦サンがシンクンの着てた服を脱がして体を拭いてた。 胸に切り開いた跡がある。 アタシは看護婦サンに断り、シンクンの側にいった。 痛かったね… 怖かったよね… アタシ待ってたんだよ? 今日やっと会えたのに なんでアタシが着くまで頑張ってくれなかったの アタシ今泣いとるで、どーらブサイクな顔しとるよ? だでブサイクって言ってよ…。 アタシはいっぱい話しかけた。 ただ寝てるみたいにしか見えなくて でも全然応えてくれなくて ねぇ…シンクン…お願いだから…今から一緒にオウチに帰ろうよ。 お願いだから…。
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