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シンクンの身体は、実家が団地の為、団地の敷地内にある集会所まで運ばれた。
病院から呼ばれた葬儀屋が一緒に集会所まで来て、おじさんとおばさんに葬儀の費用等…祭壇、お花色々説明をしていた。
アタシは布団の上で眠り続けるシンクンのそばで座る。
シンクンの顔の上にのせられていたガーゼを払いのける。
…本当に逝ったの?…
寝てるようにしか見えない…。
そうゆう風にしか見たくないのかな…。
シンクンの手を握る。
少しだけ冷たいシンクンの手。
アタシは手でさすった。
あったかくなるまでさすり続けた。
寒そうだったから…だからアタシは手を温め続けた。
…もうこの手で抱きしめてもらえない。
シンクンとアパートで過ごした日々。
初めて愛し合った日。
初めてバイトで出会った時の事。
初めて友達になった日。
病院に連れて行ってくれた日。
バイクに乗りながら抱きしめてくれた日。
プロポーズしてくれた夜…。
全てが頭の中で映画みたいに流れ続けた。
…アタシ、シンクン以外の人のとこには絶対…お嫁に行かないから。
…だから少しだけ待っててね。
アタシは心の中でシンクンに語り続けた。
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