たったひとり #2

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シンクンの側で座り続けるアタシの肩を誰かがたたいた。 振り向くと… 宮崎サン。 【ちょっといい…?】 宮崎サンに呼ばれアタシは部屋を出ていく。 本当はシンクンの側から離れたくなかったケド… 変にわめいて、おじさんとおばさんを困らせたくなかったから…、アタシは仕方なく宮崎サンについて行った。 その時アタシの下腹部に鋭い痛みが走る。 …痛ッ…。 でもすぐおさまった…。 アタシは大して気にも止めず和室に向かった。 呼ばれた和室には見覚えのある大きなカバンがあった。 シンクンが出張に持っていったカバンだ…。 カバンを挟んで宮崎サンと向き合って座る。 【舞サン…これシンヤのカバンなんだけど…。】 アタシはただ無言でカバンを見つめ続ける。 【今から話す事…落ち着いて聞いてね…。】 ………。 宮崎サンは静かに話し出した…。
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