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【洋平ッ!青だよッ!?】
みかチャンが岩崎クンに大声で話しかける。
【あ……うん…】
岩崎クンが、ルームミラーから視線をそらした。
アタシも…
静かに視線を下に落とす。
…ポンポン…
…ん?…
アタシがうつむいてたら…
誰かがアタシの頭を優しく触った。
顔を上げると、
お兄が優しく笑って…アタシの頭を撫でてた。
…もしかして…見てた…?
お兄は、アタシの耳元に顔を寄せ
【きっと…うまくいく日がくるから…】
前の2人に聞こえないように、小さい声でアタシに言う。
…お兄…うまくいってもダメなんだよ…?…
アタシは笑ってお兄を見た。
本当の事なんか、言えっこない。
好きな人ができたとしても、アタシはその人とどうこうなりたい…なんて一切望んでない。
アタシには、シンクンがいるから。
だから付き合うなんてできない…。
片思いだけで、アタシはその時十分だった。
アタシにも、好きになれる人ができるんだ…って…
それが分かっただけで、アタシには十分だった…
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