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…血の…塊…？
…赤ちゃん出てきちゃうの…？
アタシは不安と恐怖でいっぱいになってしまって…。
気付いたら…全身が小刻みに震えてた。
【大丈夫ですか…？…やっぱり…入院した方が…】
先生がアタシの肩を脱脂綿で押さえながら話しかける。
【大丈夫です…】
アタシは先生が押さえてた肩を自分で押さえ立ち上がった。
これ以上、期待したくない…
アタシは、これ以上悲しい思いをしたくなかった。
わずかしかない期待に、かける勇気がもう無かった。
そしてアタシは受付で会計を済まし…薬を受けとって病院を出た。
止血剤やホルモン剤…なんやかんやで、4種類位薬があったと思う。
薬の束を見てアタシは、
…なんで…アタシだけ…？
って、思ってた…。
２回妊娠して、２回とも正常妊娠じゃなくて…。
正常妊娠なんて、誰でもできるものなんだって思ってた。
流産や異常妊娠なんて、ごく一部の人がなるだけで…。
でも、それは違った。
正常妊娠する方が奇跡に近い事で、いろんな障害の方が常につきまとってる。
この世に無事に産まれてこれる赤ちゃんの数と同じ位…産まれてくる事ができない赤ちゃんがいて…。
アタシは薬の束を見つめながら、もう諦めてた。
アタシに妊娠は、きっと無理なんだ…
そう思ってしまってた。
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