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「宴もたけなわですが!」
楽しかった時間もあっという間。
今回の『第1回ラブリスタ想コンを語ろうコミュオフ会』もそろそろ終わりを迎える。
「素敵な仲間が出来たと思います!この縁を大切にしていきましょう!」
幹事のぽぽあってぃさんはだいぶ飲んでいたせいか、少し身体を揺らしながら、満面の笑みを浮かべて締めの挨拶を行っている。
「またしばらく経ったら、第2回も企画しますので、また集まりましょう!以上です!お疲れ様でした!」
参加者全員で拍手をした後、あたし達は和気あいあいと居酒屋を後にする。
外に出ると入った時はまだ明るかった空も、もう日も暮れて夜の香りが漂い、街の灯りがキラキラと世界を照らしていた。
「では!みなさん!お気をつけて!」
入り口で輪になって一本締めを行い、お開きとなった。
二次会はないようで、各々が自分の家に続く道へと別れていった。
少し前にノン太さんに「この後、飲み直す?」と聞かれたけど、ちょっとこれから大切は用事もあったので丁重に断ると「じゃあ第2回目でね」と笑顔でそう言ってくれた。
連絡先を聞いてこないところが、合コンで出会う男達と違って好感が持てた。
ちょっぴり残念なことしたかな?と一瞬思ったけれど、
多分またすぐに会える…
直感的にそんな確信めいたもの胸に秘めながら、あたしは街を照らす月を見上げて歩きだした。
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