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嗚呼……快感…!!
「ひゅっ…ごっ!!」
風を切る音と共に、眩しいくらいの鮮やかな紅血の飛沫が飛び散った。
その鮮血は月明かりに照らされキラキラと輝いて、とても美しく夜空に映えた。
嗚呼…綺麗…
貴方はあたしの首から片手を離して自分の首を抑えた。
信じられないと言った表情であたしを見つめる。
ひゅっ
あたしの首を掴んでいたもう1つの手がぼとりと地面に落ちる。
嗚呼…ぞくぞくしちゃう…
今度は貴方がパニックになって、あたしの身体を突き飛ばして慌てて逃げようとしたけれど、
…もう無駄よ?
貴方の足、腱が切れてもう動けないもの…
案の定、数メートル先にドサっと倒れこむ貴方。
必死に声を上げて助けを呼ぼうとしていたけれど、声帯の一部を切り取られた貴方からは掠れた空気が虚しく漏れ出てくるだけだった。
あたしはゆっくりと立ち上がり、この後に及んでまだ逃げようとする情けない貴方の元へ近寄る。
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