第1回オフ会に行こう!

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居酒屋に到着すると、エンジ色のジンベエを着た店員さんに奥の座敷へと案内される。 部屋の前に着くと襖の奥から楽しそうな笑い声が聞こえてきた。 ちょっと遅れてしまったあたしは扉を前に立ち、ひと息ついて、気合いを入れる。 そして襖を開けると、既に集まっていた参加者達が一斉に振り向いて、遅れてきたあたしに視線を向けた。 先ほどの楽しそうな会話もピタリとやんでしまって、気まずい空気が流れる。 居酒屋あるあるで出てきそうなこの気まずいシチュエーションに私は怯むことなく、笑顔で「こんばんは。音夢です」と自己紹介すると、一瞬で場が和んでみんな笑顔で迎え入れてくれた。 「ああ!ネムさんでしたか!幹事のぽぽあってぃです!ささっ!あそこに座ってください!」 私は幹事のぽぽあってぃさんに誘導されるまま奥の席へと向かい腰掛ける。 「これで全員ですね!ネムさん!何を飲みますか?」 「じゃあカシスオレンジで」 「わかりました!みなさん、ネムさんの飲み物が来るまでしばしご歓談を!」 すると、またちらほらと参加者は話し始める。 ハキハキテキパキと幹事をこなすぽぽあってぃさんのお陰もあってか、参加者達は既に隣同士で仲良さそうに会話を弾ませている。 話の内容といえば専ら私達が参加している創作活動サイト『ラブリスタ』に関することばかり。
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