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「ん……、でも、ご飯が……」
「出てきてから、俺も手伝うから」
大したことも出来ないくせに、その場だけの事を口にしつつ
俺は彼女の耳を愛撫する。
「んぅ、でも、もぉすぐ……」
そして、あと一歩と彼女の陥落を前に、俺の手が彼女の腹を滑り下り始める。
しかし、
「あっ、待っ……。あと、十分くらいで炊き上がるから……」
えっ……。
彼女の中心目がけて滑り下りていた俺の手が、
下腹部の辺りでピタリと止まった。
そして、ちょっと確認。
「えっと、じゃあ、ご飯が炊きあがったら一緒に風呂に入る?」
うん……。
やや俯き加減で小さく頷かれ、なんか嬉しいような、どこか冷めたような。
相変わらずの不思議ちゃんズレに、
俺は、キュッと彼女を抱きしめて仕切り直し。
「じゃあ、支度して待ってるよ」
と、まぁ、肉体的回復は、
俺を、更なる幸せバカ亭主に仕立て上げたことは否めない。
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