3-1

20/34
前へ
/620ページ
次へ
(……よし。最後にダメ元でアレを試してみるか)  そこで悠斗が魔法のバッグの中から取り出したのは、先日、ケットシーの村にある神樹から採取した珍しい木の実である。  成長促進の能力を使用すれば、自宅で神樹を栽培することが出来るのではないだろうか?  このアイデアはウッドパスカルから能力を奪った時から考えていたものであった。  悠斗は試しに『子供の実』を地面に埋めると、成長促進の能力を使用してみる。 「……おいおい。マジかよ」  直後、悠斗の足元から1本の樹木が生え始める。  そして他の果物の樹と同じようにしてレアなアイテムを実らせることに成功した。  まさか此処まで思惑通りに事が運ぶとは予想外であった。  悠斗は思わずそのテンションを上げる。 (……しかし、流石は神樹と言った感じだな。地面から吸い上げる養分も桁違いに多いみたいだ)  目算にして消費する養分は、神樹1本で普通の果物の樹50本分と同程度と言った感じであった。  調子に乗って植え続けると、庭の土は一瞬で砂漠と化してしまうだろう
/620ページ

最初のコメントを投稿しよう!

13263人が本棚に入れています
本棚に追加