尚人の場合。-2-

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ぴちゃ..... ぴちゃ..... ぴちゃ..... 「。。。?」 ベッドに寝そべり高笑いしていた尚人はふと、妙な音がしている事に気が付いた。 のそりと上半身を少し起こして、音の出処を探すように耳を澄ます。 「。。。なんの音だ。。?」 ぴちゃ..... ずる.... ぴちゃ..... ずる.... べちゃ..... 壁の掛け時計を確かめると、既に0時を過ぎていた。 間隔をあけ、不規則に音は続いている。 尚人はゆっくりベッドから降りると、なるべく物音を立てないように気をつけながら、キッチンへと向かった。 ずる.... べちゃ..... ずる.... 「なんだ。。。?」 音のする方向に、恐る恐る近づいていく。 音は外から聞こえているようで、尚人は気が付くと玄関までたどり着いていた。 ゆっくりと、少しずつではあるが、音はエレベーターのある方向から、確実に尚人の部屋に向かって近づいている。 何かを引きずっているような音。 濡れた何かが地面にぶつかる音。 尚人の心を次第に恐怖が支配していった━━━━。
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