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━━━━警察署内━━━━
「いったいどういう事なんでしょうか。。。」
若い刑事のひとりごとのような言葉に、斉藤は頭を抱え、ため息をついた。
『わからん。どうやったらあんな事ができるって言うんだ。』
「斉藤さんは人間の仕業だと思いますか?」
若い刑事が訊いてくる。
『。。。。わからん。普通に考えれば、到底無理だ。だが。。。』
斉藤は少し考えてから、若い刑事を見つめて呟くように言った。
『じゃあどう説明する?この世のものではない何モノかに殺されたようです、なんて俺達が言うのか?』
先日の香坂弥生の件と言い、不可解な事が多すぎる。
ハッキリ言って、手詰まりだった。
「斉藤さん!防犯カメラの映像、いくつか手に入ったそうです!」
別の若い刑事が、ドアを開けるなり大声で喚く。
『そうか!今から確認する!』
斉藤は若い刑事に続いて、バタバタと部屋を出て行った。
「。。。。。。」
残された若い刑事は、斉藤が出て行ったドアを無言で見つめていた。
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