クワフル少女

まだイヤな臭はあるものの、あの殺人的な悪臭は無くなったようだ、これならマスクで充分ブロック出来る、もはや気になる事も無いだろう、多分朝が一番臭く次第に薄れていくのだと推測した、しかし、クラスの全員がマスクを事前に用意していた事から推測するに、あの悪臭はもう恒常的な現象になっているのだ、彼女に伝えないのは、言わないのか、それとも、言えないのか。
オレはその彼女、府中香さんを、横目で盗み見た、ちゃんと授業に集中している。
一見で勉強が嫌いとか、不真面目だとか態度には出してない、見た感じ真面目だ、だとすると、仁科先生の言っていた、成績が落ち込んでいる話は本当なのだろうか、本当だとしたら、実はただのバカ、それとも、わざと勉強が出来ないように見せている？
まぁいいや、オレには関係無い事だ。

人には、自分の考え、ってモノが少なからずある
千差万別、色々な考えがある
なかなか他人には理解されない事も
人には言えない悩み事も
それは、生徒も教師も関係ない
大人だろうと、子供だろうと。