ありのままの私を

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返事をする暇もなく、通話は切れてしまった。 「父さん、何て言ってた?」 「明日までごゆっくりって……。でもどうして、知っていたんだろう?私が名乗る前に『まひろさん』って言ってたし…」 「俺も驚いたけど、双子が母さんから聞いたらしい。父さん興奮気味だったから、帰ってきたら質問攻めだな…。ま、とりあえず報告したし、家に入ろう」 こうしてやっと車を降りた私たちは、家に入ったのだった。 ピザを食べながらの会話は結構弾んで、昼間のよそよそしさとは打って変わって楽しく過ごすことができた。 それから、お風呂……。 恋人同士としてはお決まりなのか 「一緒に入るか?」 なんて、冗談とも本気とも判断がつかない台詞には 「遠慮させて頂きます!!」 勿論、全力でお断り申し上げた。 「じゃ、お先にどうぞ」 ちょっと苦笑いしながらも、お風呂の給湯パネルの操作方法を教えてもらって、初めて入るよそ様の家のお風呂を満喫することができた。
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