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私が選んだ映画は、社内恋愛をしていた主人公が恋人との別れを経て、社内でも超エリートとお見合いすることになり、その彼との関係がどんな風に変わっていくのか……というストーリーらしい。
映画の内容が気になったというより、主任がこういう映画を観るんだっていう興味が大きかった。
「これがいいです」
「…分かった。じゃあこれにしよう」
──23:30。
映画を観終えた今も、まだ余韻が残ってる。
とっても素敵なラブストーリーだった。
台詞だけじゃなくて、表情や仕草、視線なんかにも心情が現れていて、すごく切なくなったり、とっても幸せな気分になれたり……。
「もう涙は落ち着いた?」
「やだ、こんなに号泣しちゃうなんて。恥ずかしい……」
「今日は化粧が剥げなくて良かったな。その代わりスッピンが凄い事になってるけど」
「もう!主任!!」
せっかくの余韻が台無し!
プンプンしながら主任の胸を拳でポカポカと叩いたら、その手首を捕まえられた。
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