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『逃げんの?
ーー夜目が逃げた、と角田さんに言ってあげる』
『ばかなっ!
俺が角田に怖じけづいたと思うんですか!?』
角田への対抗心・憎しみから夜目は踏み留まった。
『気にいらないけど、気にいらないけどやれば良いんでしょう!』
『そうね、やるなら新人賞!』
『ばかな!角田ですよ、素人ですよ!』
『夜目ちゃんは俺様なんでしょ?』
『俺様ーーフッ…』
夜目はとあるワンシーンを想像した。
ふんぞり返り高笑いをしソファーに座り角田を叱咤する光景が!
「遥香と離婚するから締め切りをどうにかしてくれ」と眉間にシワを寄せた泣きつく角田!
「俺は担当だ。
締め切りくらい守れないでどうする。
きっちり明日の朝までに原稿をあげてもらう。
遥香との離婚は受理してやるぞ」
そんな光景に夜目は突然体を2つ折りにし腹を抱え笑い始めた。
『あははははっ!
この夜目様に膝まずきたまえ!』
『夜目ちゃん?』
『やらせていただきます』
よこしまな考えから夜目は角田を指導する事を承諾していた。
『おもしろくなりそうね』女編集長はニヤリと笑った。
***
『やだね、角田の家に出向くなんて』
と夜目がごねた為に角田を出版社に呼ぶ事になる。
はたして穏便に話はすすむのか!?
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