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『だから興味のある書籍を3冊読んでこいって言っただろう?
何で著者名がスラスラ言えないんだ?』
夜目はデスクを叩いた。
『眉間にシワ寄せて怒鳴るんじゃねぇ、遥香はそういうの大嫌いだとよ』
角田は読んだ書籍をスマホで検索していた。
『遥香…待ってやるから正確に検索しろ』
夜目はイライラと他の作家への近況をメールしていた。
…
……
1時間後。
3冊の書籍を検索した結果を見て夜目は怪訝な表情を見せた。
『同じ著者か…俺は3人だと言ったろう。
同じって事は片寄り過ぎ・視野が狭くなるんだ。
真似をしろというんじゃない。
だけど素人が小説家を目指すにはたくさん本を読んでアイディア知識を豊かにさせる為に必要なんだ』
『熱くなんなよ、3冊検索しただろうが』
『読んだ感想は?』
『眠くなってさ…』
『話になんない!………じゃあ好きな漫画家って?』
角田は嬉しそうにすらすらと10人あげてコミックスの話題に移っていた。
『漫画バカだ…小説家を目指すなら本気を見せろ!』また夜目はデスクを叩いて発売中の書籍の裏表紙をめくった。
【新人作家募集中!書店に並ぶチャンスをつかもう!】
『いくらだ?』
『賞金目当てかよ…あの頃から角田にはピュアさは皆無だったな』
『夜目の方が金の亡者だ、高そうなブランド物ばかり身に付けやがって』
『夜目様だから床にひれ伏すんだな!あはははは』
ドアが開き女編集長が2人を睨んだ。
『面白くないお笑いやってんじゃないわよ』
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