第9章 君のせい

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第9章 君のせい

「すぐにはやらないよ――」 その日のアンジュは 憂鬱なだけでなく。 「どうして……」 とびきり意地が悪くて その上 「ベッドの気分じゃないからさ」 「へっ……?」 いつにも増して たちが悪かった。 気まぐれに はじかれたボタン。 「あんまり……」 屈辱に震えながら 前をかき寄せた僕の胸には 「あんまり弄ばないでよ……」 かぎ針のなぞった通り 幾筋も赤いみみず腫れが出来ていた。
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