12月4日

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私はちゃんと湖に辿り着くことが出来た。 朝の澄んだ空気の中、真冬の空気の中、私は何を思ったのだろうか。 真夏でもあるまいし、下着一枚になるなど……。 私は下着一枚になり、湖に飛び込んだのだ。 きらきらと金色に光る水面に寒空の下、飛び込んだのだ。 外気も水も、とても冷たかった。 しかし、不思議なことに外気より水中の方が温かく感じられた。 私は何故、真冬の湖に潜ろうと思ったのだろうか。 息を大きく吸って、私は湖の底に潜っていった。 深いのか深くないのか、湖底には直ぐに辿り着いたのだが見上げた水面は遠くに見えて、よく分からなくなった。 しかし、そんなこと、どうでも良いと思ったのだ。 私の目の前には荒れ果てた沈没船があったのだから……。
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