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私が叔父の家に来て一週間が経った。
たった一週間と思うか、まだ一週間と思うか。
ただ、私は何一つ変われないでいる。
朝食を食べられるようになったことは別として。
私は別の世界であろう湖底の沈没船に心を奪われ、それにばかり執着している。
しかし、変われないのだ。
湖に潜ることをやめられない。
私は、おかしいだろうか?
真冬の湖に潜ることは、おかしなことなのだろうか。
確かに凍えながら帰路に着く私は馬鹿げたことをしているように見えるかもしれない。
それでも、私は謎を解きたい。
海で沈んだ筈の豪華客船が何故、湖の底にあるのか。
あの世界は何なのか。
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