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天気はからりと晴れた。
今日は湖の底で変化が起こった。
窓から見える豪勢なパーティー会場に人が現れたのだ。
それも一人や二人では無く大勢。
黒髪の人も勿論いたが、それ以上にブロンドや赤茶の髪の人もいた。
私はジッと中を見つめていた。
誰かが此方に気付くのではないかと思ったのである。
だが、私に気付く人間は誰一人としていなかった。
しかし、それにも変化が起こる。
私が寒い地上に顔を出し、呼吸をして戻ってくると窓を覗きこんでいる少女がいた。
ブロンドで碧い目、確実に外国の少女だ。
そして、彼女だけは私に気づいたようで此方に手を振ってくれた。
彼女が何かを言っているが全く分からない。
私は英語というものが、あまり得意では無い。
この船の名である『twilight』も叔父がメモ帳に書いてくれた字を見て認識したものだ。
声が聞こえないのなら尚更分からない。
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