12月9日

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彼女と私は会話をした。 身振り手振りの気分だけの会話を。 何一つ、互いのことは分からない。 ただ、私も彼女も、それだけで充分だった。 互いの心は通じ合っているような気がしたのだ。 「また、明日」 そんな不器用な挨拶を身振り手振りでして、私は湖底を後にした。 前より私は長く潜れるようになった気がする。 ただそれだけでも進歩だ。 だが、しかし、私の中身は変わっていない。 今は、やりたいことがある。 だが、いつかは都会に帰らなければならない。 都会に戻った時、私にやりたいことはあるだろうか。 生活をしていく意味も無いまま、私は学校に行くことが出来るだろうか。 そんなことを考えながら、いつの間にか、私は眠りについていた。 叔父は私のような子供では無い。 何か用事があるのだろう。 だから、今日の夜になっても戻らず、私に姿を見せないのだ──────。
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