12月1日

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私個人の冬休み初日、私は父の弟である叔父の家に足を踏み入れた。 周りは森や田んぼや畑だらけ。 都会育ちの私には新鮮だった。 しかし、退屈な場所だということも一目で分かった。 やることなど無い。 私は何故、此処に来たのだろうか? 父に勧められたということもあるが、他に理由があるのかもしれない。 けれど、今の私では何も分からないのだ。 私は嫌で学校に行きたくない訳では無い。 突然、学校に行けなくなったのだ。 虐められた訳でも、勉強が出来なかった訳でも無い。 唐突に私の身体は学校に行くことを拒否するようになったのだ。 玄関で襲われる突然の吐き気。 一体、私が何をしたと言うのだろうか? 叔父は父に全く似ていない。 顔も声も背格好も性格も。 七三に整えられた黒い髪に細い縁の丸眼鏡。 格好は少々年寄り臭いが、叔父はとても若く見えた。 私の父は四十目前だが叔父は未だ二十代後半に見えたのだ。 私は叔父の父と違った柔らかな雰囲気に少しだけホッとしている。 時は明日も、ゆっくりと過ぎて行くのだろう。 私を置いて─────。
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