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日課である就寝前の読書。キリのよいところまで読もうとするも、目蓋は重く垂れ下がる。
全く、睡魔って奴は要らん時にばかり襲ってくる嫌な奴だと悪態をつきながら、栞を挟んでパタンと閉じる。同時に部屋の照明が全て落ち、暗闇に包まれる。体をベッドに預けて眠りにつき、今日も今日とて彼は同じ夢を見る。
知りもしない風景が次から次へと浮かんでは消える。さながら走馬灯のように。そうして最後はどこかゴツゴツした山肌の山頂に座す、白月のもとに照らされたシルエットを下から見上げる。
逆光のためか、シルエットは暗くどんな形かも分からない。そうして次の瞬間には燦然と輝く太陽の光が部屋に差し込み、朝になっているのである。
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