Silvia

3/4
前へ
/83ページ
次へ
「はぅ…支えられちゃうんだ…。」 「くす…♪」 そんな皇の様子が可笑しかったのか、雅さんがにこっと笑います。 「わ、笑わないでよぅ…。」 「…皇様であれば、支えられるだけではなく、きちんと支えて差し上げることも出来ますよ♪」 「…雅に言われてもなんというか、説得力がないような…。」 「うふふ♪…わたくしはいつも、皇様に支えて戴いておりますよ?」 「えー…そんなことないよ…。」 「…ふふ♪」 そんな2人の遣り取りを見て、私は静かに思うのです。 …この子はやはり、政治家なんて物になるべきでは無いのだと。 「…。」 私は願いを掛けるように、自分のお腹に手を当て、目を閉じます。 「…?」 そのお腹に、別の何かが当たるのを感じて、私は目を開けました。
/83ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加