他人であるアナタ、さようなら。

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 私は心を落ち着かせるため、一度大きく息を吸って吐き、公園のある方を向いた。  ねぇ、あなた。  昔二人で過ごした時間は、本当にかけがえのないものだった。もう2度と戻ってこないけれど、色褪せることのない思い出たち。あなたはそれらを私に与えてくれた。  あなたはもう私の弟ではない。そして私も、もうあなたの姉ではない。  あなたは私の過去の人になってしまったけれど、幸せな時間をくれた。  本当に、本当にありがとう。  ねぇ、もう他人であるアナタ――。 「さようなら」  その言葉は冷たい空気に静かに響いて、消えた。
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