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「え、えっと………」
仕方なく、サクヤは思いだしたくもない話をする羽目に。
顔は真っ赤、終始小声。
本当にセカンド・ヴァージンなのだと、ラスベルは心が踊った。
………………
その、完全な闇の中で。
相手に目隠しさせて、私は下着だけ脱いで…………その、あの、その………
「い、痛くて痛くて、死にそうだったとしか、覚えてないの」
ま、15歳の時、経験したらしいから解らないでもない。
「ふ~ん、それで嫌いに?」
「そ、そうよ!な、何でそんな事を聞くわけ!?」
「いやいや、他意はないヨ♪」
「う、う~っ!!」
………………
そこまでしてでも、アルヴィナを出し抜きたかった。
処女を失い、子供を宿したと知った時、姉は顔面蒼白になっていたそう。
『は、はははっ、ざ、ざまみろ!』
『サ、サクヤ、あ、貴女は、な、何て事を…………』
子供だと思って、舐めていた。
ヒミコの落胆は、それはそれは大きなモノだったらしい。
『ぜ、全部、全部姉さんのせいだから、全部姉さんが悪いんだから!』
『サ、サクヤ………』
『姉さんが悪いっ!姉さんが、貴女が私を追い詰めたのよっ!』
………………
二人の間に何があったかは詳しく語らないが、とにかくサクヤは、ヒミコを陥れる為だけに処女を捨てた。
掟に縛られ、跡継ぎを欲していた姉は、ミミの教育係にならざるを得なくなる。
その間、サクヤは気が狂ったかのように凶暴化し、一気に女王の座まで登り詰め、支配を磐石にしたのだ。
きっと、処女を失った辛さで、ヒミコが憎くて憎くて、半ば当て付けの様にグレてしまったのだろう。
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