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「諸君、ここがアナザーだ、聴いての通り季節なんかも表とは違うらしい」
「………………」
「ただ、ここは監視室なので、それを感じる事は出来ないし、見ての通り誰も居ないケドね………そして」
そして、今から僕が、大会中にアルヴィナから聞いた話を踏まえた上で、どのようなスケジュールで行動するのかを教えよう。
みんな、ちゃんとメモするよ~に!
………………
……だ、そう。
本人も言っていたが、本気で引率者の気分なのかも知れない。
………………
「先ず、基本的な裏の知識等は、此処に来る前に話した通りだ、詳しくは前の章を見てくれ」
えっ、何の事?
「そして重要なのはこれからだ、このアナザーは、大ヤマトという王国が治める世界であり………」
彼等は、僕らの大会の話を聴き、自ら本選会場を提供したいと申し出てきたのサ。
当然、互いの交流を兼ねてネ?
「裏だ表だと言っても、あくまで同じセクリウス人、ヤマト王国はテラの様な敵ではないという事、それどころかニルヴァーナを歓迎する準備さえ有るらしい」
「ほほ、それは有難いですな?」
歓迎と聴いて、何も考えてないクズ官僚が、ニヤニヤと顔を綻ばせた。
「まぁネ、敵意がない事を見せ、僕らと仲良くしたいのだろうよ」
多分、裸の女の子を沢山、貢ぎ物として用意してるんじゃない?
良かったなお前、僕に選ばれて。
「は、はい!」
「クククッ」
ラスベルもラスベルで、テキトーな事を言って笑っていたが………
……………
(………思ってもない癖に、全く)
アルヴィナは内心、呆れ顔である。
よくまぁ、平気で口がペラペラと回るもんだと。
何故なら、ヤマト王国に敵意が無いなんて嘘だし、ラスベルも仲良くしたいなんて気持ちは皆無なので……
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